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ニュース 女子GEM3(U18)

令和6年度女子U18日本代表チーム選手選考会
(※第15回女子U18ワールドカップグループステージ(中国・平潭)出場選手選考会) 開催!

4月23日〜25日の3日間、静岡県伊豆市で「女子U18日本代表」選手選考会が開催された

選手選考は「実戦」形式主体で進められた

昨年の「第9回女子U18アジアカップ」優勝メンバーからも数名が今回の選考会に参加

昨年「第1回女子U15ワールドカップ」に出場したメンバーも「次」なるカテゴリーにチャレンジ!

「日本代表」の座をめざし、選手たちは「全力」でプレー!

「実戦」の中で、どう投げ、どう打ち、どう守るか……厳しい選考が行われた

日本が「得意」とする「機動力」「走塁」にも重きが置かれた選考となった

「実戦」では、ただ投げ、打ち、守るだけでなく、咄嗟にして瞬間的な状況判断も求められた

日本は「ワールドカップグループステージ」グループBを戦い、まずは「ファイナルステージ」出場権獲得をめざす

令和6年度女子U18日本代表チーム選手選考会
女子U18日本代表

令和6年度女子U18日本代表チーム選手選考会

 去る4月23日(火)~25日(木)の3日間、静岡県伊豆市・天城ドームを主会場に、「令和6年度女子U18日本代表チーム選手選考会」(※第15回女子U18ワールドカップグループステージ(中国・平潭)出場選手選考会)が開催された。

 選考会には、下記「選考会参加条件」をクリアし、各都道府県支部協会の推薦を受けた97名が参加。「日本代表」として大会に出場する代表選手「16名」の座をめざし、厳しい選考に臨んだ。

●選考会参加条件●

【投手】
①ファストボール(速球)の平均球速が95㎞/h以上(革ボール・13.11mで測定)。
②縦の変化(ライズボールまたはドロップボール)を有する。
③前後の変化(チェンジアップ)を有する。
※原則、投手は上記①~③すべての条件を満たしていること。
ただし、打者を打ち取ることのできる「球種」並びに「投球術」があると認められる場合はこの限りとしない。なお、野手全般の条件も満たしていることが望ましい。

【捕手】
①二塁送球1秒80以内(革ボール・捕手捕球→送球→二塁捕球)。
※捕手は上記①の条件に加えて野手③の条件を満たしていること。
また、野手②の条件は満たしていることが望ましい。

【野手全般】
①遠投50m以上 (革ボール・半径1mの円内から送球)。
②30m走4秒90以内 。
③ティーバッティング 飛距離55m以上(革ボール)。
※野手は上記①~③すべての条件を満たしていること。

 選考会初日(4月23日/火)、まず(公財)日本ソフトボール協会・松田和広選手強化本部長が挨拶に立ち、「今回この選考会に参加している皆さんの中には、今年元旦の能登半島地震で被災された石川県から参加された選手の皆さんもいる。犠牲となられた方々にお悔やみ申し上げるとともに、ソフトボールを通じて、被災地の皆さんに元気と勇気を伝え、一日も早い復興を祈り、私たちの立場で『できること』を積み重ね、少しでも力になれれば……と考え、協会としても取り組んでいる」と挨拶。その上で、「今回の選考会に参加された皆さんは、ソフトボールがオリンピックの舞台に復帰する2028年ロサンゼルスオリンピックで、チームの『中核』となり、『主力』になってくれる年代の選手であると期待している。そのためにも、まずは『ワールドカップグループステージ』を見事突破し、『ワールドカップファイナルステージ』に駒を進め、『世界の舞台』を経験し、オリンピックへと道筋をつなげていく必要がある。このジュニアカテゴリーで、2013年以来、遠ざかってしまっている『世界一』の座を取り戻すとともに、『日本代表』として誰もが憧れ、目標とし、すべての面で『お手本』となるような選手となるよう、今回の選考会に限らず、日々努力を積み重ねてほしい」と、「LA28世代」への期待を語ると同時に、輝かしい歴史と伝統、実績を誇る「日本代表」を選出するための選考会に参加しているのだということを強調し、改めてその場に立つ選手であることの自覚を促した。

 この日は各選手の基本的な能力・技術を確認・チェックする「測定」が実施される予定であったが、翌日の天気予報が悪いこともあって(雨の場合、屋外での選考が実施できず、天城ドームの1会場しか使用できない)、「最悪」のケースも想定し、選考会のスケジュールを大幅に組み換え、選考会参加者をA・B・C・Dの4グループに振り分け、「実戦」主体の選考を実施することになった。
 この「実戦」形式の選考では、あらかじめ打者のボールカウントをワンボール・ワンストライクに設定し、ゼッケン番号順に打撃を行い、投手は打者2人もしくは3人と対戦した時点で投手交代し、こちらもゼッケン番号順に次々と登板。打者と対戦していく形で選考が進められた。
 また、無死一・二塁、無死二塁……等、様々な状況を設定した中で対戦し、投手は打者をどう打ち取るか。打者はそれに対し、どんなバッティングができるか。あるいは状況に応じ、最低でも走者を進めることができるか等が問われる選考内容となり、塁上の走者は常に次の塁を狙う積極的な走塁を心がけると同時に、自己判断で盗塁も自由。足や走塁に「自信」がある選手は、打撃・守備だけでなく、走塁でもアピールできるような設定となっていた。
 また、野手は個々の守備範囲の広さ、肩の強さ・スローイングの正確性等、基本的な守備の能力・技術が問われると同時に、様々な状況に応じて多くの選択肢の中から的確・正確な判断が下せるか否かも選考の基準・要素とされた。
 選手たちは、選考委員の「厳しい目」が注がれる中、自分の持てる力を全力でアピール! 「日本代表」の座をめざし、一つひとつのプレーに「魂」を込め、プレーした。

 選考会2日目(4月24日/水)、前日に実施できなかった「測定」を早朝から実施。通常の選考会とは選考スケジュールが後・先になった感はあるが、「実戦」の中で確認・チェックされた個々の選手の能力・技術を、「測定」の結果による「数値」で裏付け、再確認する形となった。
 測定が終了すると、この日もA・B・C・Dの4グループに分かれ、対戦する「実戦」形式での選考となった。
 日頃使い慣れている「ゴムボール」ではなく、「ワールドカップグループステージ」での戦いを見据え、国際大会を想定した「革ボール」での選考とあって、その感触、グリップ感覚の違い、打感、打球スピード、飛距離、バウンド・弾み方の違い等、戸惑いながらも懸命に対応。また、大会「本番」で着用を義務付けられているフェイスガード付きヘルメットの視野の違い、死球や自打球のダメージを最小限に防ぐエルボーガード、フットガードの使用等、国内の大会とのプレー環境の差異にも慣れ、克服しようと選考に臨む姿が見られた。
 また、「実戦」による選考終了後、バッテリーを集め、個々の投球や球種を確認すると同時に、それを受ける捕手のキャッチングの技術も再確認。チームの「骨格」となり、「屋台骨」を担う「生命線」となるポジションだけに、より慎重で入念な選考が行われた。また、外野手を一塁走者とし、二塁盗塁を想定したスローイングの素早さと正確性が問われる選考も併せて行われ、2日目の選考を終了した。

 選考会最終日、引き続き「実戦」による選考と、シートノックによる個々の守備能力・技術の最終確認も行われた。それぞれのグラブさばき・捕球技術、肩の強さ・スローイングの正確性、守備範囲の広さ等が改めて確認・チェックされ、選考会を終了。選考の観点・基準は下記の通り。

●選考の観点・基準●

【投手】
1.コントロール
2.スピードとキレ
3.変化球
4.守備力
5.精神力
6.状況に応じたピッチング
7.ゲームメイクする力

【捕手】
1.守備力(フットワークを含めた俊敏性)
2.キャッチング
3.送球技術(捕球からスローイングまでの速さ)
4.肩の強さ
5.配球及び状況に応じた判断
6.声の伝達技術(野手への指示)
7.バント処理

【内野手・外野手】
1.守備範囲の広さ(俊敏性・打球への反応)
2.キャッチング(グローブ捌き)
3.送球技術(肩の強さを含む)
4.フットワーク・カバーリング
5.ポジショニング
6.声の伝達技術(野手への指示)
7.状況に応じた守備

《バッティング》
1.スピードへの対応
2.変化球やコースへの対応
3.各種類のバント及バスターの習得度
4.ランナー対応のバッティング技術(チームバッティング)
5.読みの技術

 選考会終了後、すぐに選考会議を実施し、代表候補選手16名を決定。この後、(公財)日本ソフトボール協会理事会の審議・承認を経て、後日、正式に発表されることになる。
(※代表選手名簿は上記手続きを経てこのHP上でも後日発表致します)

 今回の「ワールドカップグループステージ」は、昨年8月29日~9月3日、中国・平潭で開催された「第9回女子U18アジアカップ」(大会結果・出場メンバー等はこちら)で優勝を飾った日本をはじめチャイニーズ・タイペイ、中国の上位3チームと「ワールドカップグループステージ・グループB」のホスト国である中国が3位となったことで、4位のフィリピンに「ワイルドカード」が与えられ、4チームが「ワールドカップグループステージ」進むことになった。
 女子U18日本代表は「第9回女子U18アジアカップ」予選リーグにあたる「オープニングラウンド」、「オープニングラウンド」の上位チームによる「スーパーラウンド」を「全勝」の1位で通過し、早々と「ワールドカップグループステージ」の出場権を獲得し、「優勝決定戦」でもチャイニーズ・タイペイに1-0の完封勝ち。無敗のまま、アジアの「頂点」に登り詰め、見事優勝。「アジアNo.1」として「ワールドカップグループステージ」に臨むことになった。

 「ワールドカップグループステージ」は、日本(世界ランキング2位)、チャイニーズ・タイペイ(同4位)、中国(同15位)、フィリピン(同14位)のアジア代表4チームに、北中南米代表のプエルトリコ(同3位)、カナダ(同5位)、メキシコ(同7位)、ペルー(同16位)、コロンビア(同39位)の5チーム、ヨーロッパ代表のイタリア(同6位)、オランダ(同8位)、チェコ(同9位)、イギリス(同13位)、アイルランド(同21位)の5チーム、オセアニア代表のニュージーランド(同32位)、オーストラリア(同10位)、「グループA」のホスト国となるブラジル(同23位)、「グループC」のホスト国であるアメリカ(同1位)が「ワイルドカード」での出場を決めており、全16チームを「グループA」「グループB」「グループC」の3グループに分かれ、「ワールドカップグループファイナルステージ」出場権をかけ、戦うことになる。

 「グループA」は、7月23日~27日、ブラジル・サンパウロで開催され、ホスト国のブラジル、コロンビア、チェコ、イギリス、ニュージーランド、チャイニーズ・タイペイの6チーム、「グループB」は8月14日~18日、中国・平潭で開催され、ホスト国の中国、イタリア、日本、オランダ、ペルー、プエルトリコの6チーム、「グループC」は8月29日~9月2日、アメリカ・ダラスで開催され、ホスト国のアメリカ、オーストラリア、カナダ、アイルランド、メキシコ、フィリピンの6チームがそれぞれ振り分けられ、各グループの上位2チームが「ワールドカップファイナルステージ」の出場権を獲得。この6チームに「ワイルドカード」2チームを加えた8チームで、来年、アメリカ・ダラスで開催される「ワールドカップファイナルステージ」で世界一の座をかけ、戦うことになる。

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